【一般書】国際法で世界がわかる:ニュースを読み解く32講

wataizuといいます。

趣味はドラマや映画、アニメの観賞や小説を書くことです。特技はバドミントンとバイオリンです。
本題への入りが長引くので自己紹介はこの辺にして。

私の学校の授業に「本読」というものがあります。
自分の気になる分野について書かれた本を読んで感想をプリントに書く。そして授業の終盤でくじを引いて席を移動し、隣になった人に「自分が読んでいる本はこうで、自分の今読んでいるところはこういうところだ」ということを説明するという形の授業です。
私は行きたい大学が「国際法」という学問を扱っている為、今国際法の本を読んでいます。

作品名は「国際法で世界がわかる:ニュースを読み解く32講」。
本書は日本を含む世界が抱える国際問題を大学の教授が国際法という観点で考えていくという本です。

その中で今私が読んでいるのは「沖縄が日本から独立するかもしれない?」というところです。
近年、アメリカ軍基地増設等を背景に沖縄県の人々は不信感と不利益を被っています。
「そんな彼らは日本に分離独立の意志を示すことができるのか?」というところに焦点をあてた話です。

前半は沖縄の人々を民族集団が多民族の干渉を受けずに政治的決定を行う「民族自決の原則」に基づいて「琉球民族」と仮定し論が展開されています。また、分離独立の多発による混乱を防ぐ為に「領土保全原則」を説明し、分離独立の難しさについて説明しています。
後半は植民地的な扱いを受けた場合のみ分離独立が認められる「救済分離論」を実例を交えながら説明しています。また、独立して自決する方法や、国内で自決を試みる方法を通して分離独立の必要性を問いながらまとめに入っています。

納得がいくような論が展開されている点からとても面白いと思いました。
例えば前半で説明されていた領土保全原則。この原則があるからこそニュースで独立したというニュースを聞かない訳だったり、そういった日常生活における何気ないことはこういう法律があるからこそ保たれているのだなと知ることができました。
また、分離独立の方法という点で新たな学びに繋がる本だと思います。
こういう状況だと成立するというのが明確に書かれていて為になりました。

でもこれは32講のうちの一つに過ぎません。
また読んでいこうと思います。
気になった方は是非見てみてください。