【小説】文豪ストレイドッグス外伝 綾辻行人vs京極夏彦

こんばんは、wataizuです。

今日一回目の接種から三週間経過したので二回目打ってきました!

今のところ症状が全然来てませんね~!何か発熱は避けられないといっていたので拍子抜けしてます。

ちなみにクラスメートのほとんどの人が「副反応だから~」という名目でサボると言っているのですが僕は健康ならば行こうかなと思います。

そして休んでいる席を見て蔑みたいと思います。

脆弱な人類め!私はお前らよりも優れている!

ってね!!!それで気を紛らわせたいと思います………

 

今日は小説のレビューをしたいと思います。

作品名は『文豪ストレイドッグス外伝 綾辻行人vs京極夏彦』。


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作品紹介

本作品は朝霧カフカによって書かれた作品で『文豪ストレイドッグス』の外伝になります。

文豪ストレイドッグス』(以後『文スト』)は朝霧カフカの代名詞ともいえる作品です。

太宰治芥川龍之介中島敦といった文豪がキャラクター化され、それぞれの文豪にちなむ作品や、ペンネームなどの名を冠した異能力を用いて戦うアクション漫画である。(Wikipediaより抜粋)

漫画が原作のこの作品はアニメ化され、現在は三期も放送され、劇場版もあるほど人気を博しています。本作品の外伝も既にコミックになっておりアニメ化も決定されています。

そんな本作品と『文スト』の最大の違いは現役作家が参戦しているところです。

『文スト』のキャラクターは基本的に今は亡き作家なのですが本作品のキャラクターは今を生きる作家というところが違いであり魅力ですね。

そんな本作品に登場している作家は三人。

一人目は綾辻行人。推理作家ですね。

なかでも本作品で異能力名となっている『Another』は綾辻行人の作品のなかでもかなり有名な部類の小説になると思います。なにしろアニメにもなったぐらいですからね。

そんな綾辻行人の監視役兼助手を務めるのは辻村深月

ミステリーやホラーを多く手掛ける作家で多くの賞を持っている有名作家ですね。代表作に『かがみの孤城』や『ハケンアニメ!』がありますね。

どうやら辻村深月綾辻行人に憧れていたらしく、本作品でコラボ・共演できたことに対する嬉しさがインタビューから見てとれます。

そんな彼女の異能力名にある『きのうの影踏み』はホラージャンルの短編集になります↓

そんな二人の前に敵として現れるのが京極夏彦。こちらもミステリー方面の小説家ですね。

妖怪研究家という一面を生かして民俗学を用いたトリックが彼の数多くの作品に取り入れられています。

異能力名にある「憑き物落とし」は彼の作品群「百鬼夜行シリーズ」にまつわる言葉です。

本作品のなかでもシリーズのタイトルが多く出てくるのでそこも見所かなと思います。

 

それではレビューに移りましょう。

 

レビュー

内容

味わい深い作品。

やっぱり作者が自分の作品の二次創作をすると違いますね。

文ストの設定やキャラクターを出すのが上手いんですよ。

はっきりと名前を出さずに特徴をあげただけの表現になるのですが思いがけないタイミングで登場してくるので文ストを知っている人間からすると凄く興奮しました。

 

アクション要素が多いミステリー

本作品はミステリーなのですがそのなかにもアクションやカーアクション描写があるんですよ。

主な要素がミステリーだから副要素であるアクション描写がそうでもないと思われがちなのですがそうでもないんです。

アクションの一挙一動が緻密に表現されているので時間速度をゆっくりと感じ、緊迫感が伝わりました。

 

綾辻行人わかった詐欺しすぎ!

「わかったぞ京極──」←これ言い過ぎ!

三回ぐらい言っているのですが実際分かってないんですよ。3回目になった時ぐらいしか本当にわかってないんじゃないかというくらい理解できてないんですよ。

何か"本当に"真相にたどり着いた時のみにしてほしいです。

そこら辺の台詞がとても口説いように感じました。

 

キャラクター性

異能力とキャラクターの関係性がしっかりと表現されている。

まぁ異能力は作家の作品名なので作者と関係性は深いのですがちゃんと本作品でキャラクター化されてもキャラクターと深く結び付いているんですよ。そこに驚かされました。

僕は三人の小説は読んだことがないのですが、そこに気づいたのが実はブログを書いている最中だったんですよ。

辻村深月の異能力の名前にもなった『きのうの影踏み』。

ホラーの傑作短編集なのですがそのなかに母と娘の絆を題材にした話があるんです。

そんな『きのうの影踏み』を異能力として持つ本作品の辻村深月も母との間にある過去を抱えているんですよ。

こういう風にキャラクターの過去や発言にも元ネタが存在しているところに作者、朝霧カフカの現役作家へのリスペクトを感じました。

 

裏切りに脈絡がない!

本作品には裏切り要素があるのですが脈絡がないんですよ。

なんだろうな…裏切りにも「匂わせ」が大切なんだと思っていて。

読み手も主人公の視点に立って状況を推理するのが推理小説の醍醐味なので真犯人を見抜く為に「隙」をつくらなきゃいけないんですよ。

その隙がない。匂わせがない。

綾辻行人が裏切り者だと思っていた根拠を話すシーンがあるのですが「わかるかよ!」という感じなんですよね。

後付け感が強く、裏切りに脈絡がない。

そこが非常に残念でした。

個人的には一つや二つ薄くても出してほしいなと思いました。

 

総評

面白かったです。しかしやはり外伝なので文ストを知っているとよく理解できる作品かなと思います。

しかしながら異能力と謎解きが融合したトリックが実に巧妙で意外性があるので気になった方は是非、調べてみると良いかもしれませんね!

 

余談

作中でよくアストンマーティンというので調べてみたらはいズドン↓
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高級車じゃないか!こんなのでカーアクションなんて勿体なさすぎる!

「おい、別れの言葉はなしか?」として使うべき車だろこれ絶対!

 

Amazonにもありますので是非↓

 

 

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