【映画】ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ

TSUTAYAで新作『ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ』を借りて観たからそのレビューをしようと思う。

 

 

 

あらすじ

「悪人以外を食べない」という条件でエディの体に寄生し、彼と共同生活を送る地球外生命体<シンビオート>のヴェノムは、食欲の制限を強いられストレスの毎日を過ごしていた。そんな中、未解決事件の真相を追うジャーナリストのエディは、サン・クエンティン刑務所である死刑囚と再会する。その男の名はクレタス・キャサディ。これまで幾度となく猟奇殺人を繰り返し、収監されたシリアルキラーで、彼には死刑執行の時が迫っていた。「私の秘密を教えよう」と不気味にほほ笑み、エディに対し異様な興味を示すクレタス。突如その時、クレタスはエディの腕へと噛みつき、エディの血液が普通の人間とは異なることに気づく……。死刑執行の時、ついにクレタスはカーネイジへと覚醒――。世界を闇へと変えていく。

(公式ページより抜粋)

 

レビュー

面白かった。前作を超える面白さ、期待値超えるミッドクレジットを秘めた映画であった。

 

流石にわかっていると思うが、ヴェノムというのはスパイダーマンヴィランでシンビオートという寄生生物である。

1作目は記者のエディとヴェノムの出会い、そしてヴェノムと同時期に地球にきたシンビオート界の隊長、ライオットとの戦いを描いていた。

2作目はカーネイジとの闘いを描いている。

僕自身、そのカーネイジもライオットみたいな感じの設定なのかなと思ったら結構あっさりした設定で意外だった。

ようするにヴェノムの触手を服役中の死刑囚、キャンディが噛んだことで出血し、飛び散った血をキャンディがなめたことでできたらしい。

なるほどなーという感じでキャンディにカーネイジが宿る描写が凄くよかった。

まぁ安定のCGクオリティだよねここは。

 

で、今回はバディ愛にフォーカスした話でもある。

エディとヴェノムはキャンディにヴェノムが攻撃しかけたことで喧嘩し、バディ解消する。

一方で今回の敵、キャンディは施設に収用された音波能力をもった女、シュリークと恋人関係。

相棒としての関係vs永遠の愛を誓った関係のこの対比がとれていてとてもよかった。

一方でキャンディとカーネイジとの関係はというと持ちつ持たれつという関係かな。ヴェノムとエディほどではないが協力関係としては十分成立している…みたいな。

そこら辺もヴェノム&エディとは違っていてとてもよかった。別の主人公をみているような気分になれた。

今回日本ワードでてきて凄く好印象なんだよね。

キャンディの台詞に対して「それって俳句?」というシーンがあるのだが英語でも「is it haiku?」といっていてちょっとびっくりしたよね。

腐女子風にいうと「急な日本ワードは心臓もたない!」。

あとヴェノムが他人に寄生してエディに「サヨナラ!」というシーンがあるのだがこれも英語で「SAYONARA!!!」と中指たてながら言っていたのは抜群に面白かった。

まぁあとはヴェノムの可愛さよね。

エディの一挙一動にうじうじ言ってるのが最高。

例えばエディがキャンディの取材をするとき。

 

エディ「録音させてもらう」

ヴェノム「俺のメモリーは大容量だぞ」

エディ「スッ……(録音機を檻に置く)」

ヴェノム「おい!無視かよ!!!!」

 

とかね。かまちょなヴェノムが最高に面白いんだよね。バディ解消したとき、口では「エディ嫌い!」といっておきながら「エディにもこの景色みさせたかったな…」と呟くところとかね。

なんやかんやいって前作よりも可愛さ全開でみていてとても楽しかった。

あと終盤のバトルね。

結婚式場で戦うのはシュリークとキャンディの設定だからだと思っていたんだけどもっと別の意味があったんだね。

結婚式場の鐘よ。おっきい音がシンビオートは無理なのでカーネイジとヴェノムは引っ込む。するとキャンディとエディの殴りあいになる。

鐘を介して戻って、もみあってはシンビオートが宿る…みたいなこの行き来するバトルがとてもよかったね。

 

あとはミッドクレジット。

スパイダーマン/ノーウェイホーム』みる前にみればよかったと後悔したよね。

ノーウェイホームのミッドクレジットで「あ、ヴェノムきてたのね!」と思ったのだがその世界線に来たきっかけを描いてくれたのは非常に嬉しかった。

あとところどころスパイダーマンの存在をほのめかしている描写もね。

カーネイジがスパイダーマンと同じ赤だからヴェノムが萎縮してしまうところとかね。

マルチバースのシンビオートの記憶も共有されているらしいからなせる設定だけど素晴らしくよかった。

 

もっと長尺でもいいのになーと思った。

そんなにやることなかったのかな。

面白すぎて体感が早かったというのはあるが、でも1時間37分は短かったな…。

 

あとシュリークの音波能力がマリガン刑事に宿る設定はなんなんだろうな…。

宿らせる意味ってあるのだろうか。マルチバースにきてトム・ホランドスパイダーマンと戦うの?

うーん…そこの意図はちょっとよくわからなかったな。

 

総評

抜群に面白くて「もっとやればいいのに!」と思ってしまう映画であった。

このヴェノムは結局のところ良いやつだからスパイダーマンと手を組む可能性は十分にあるのだが、一方で「マルチバースのヴェノムの仇をとるんだ!」と敵意むきだしにする可能性もある。

だがその場合エディが赦さないと思うが…そこは見物である。

とりあえず今後のSSUに期待しようかしら。

ん?モービウスは?ああ…そんなのもあったね…(遠い目)