【映画】子宮に沈める

こんばんは、wataizuです。

今日は寒かったです。というかここ最近寒いですよね。

犬の散歩で外に出たのですが長袖にジャケットでちょうど良いくらい冷えていましたね。連日大雨だったというのもありますが夏にしてはもう少し暑くても良いんじゃないかと思ってしまいました。

 

今日は映画のレビューをします。かなり辛い映画です。

作品名は『子宮に沈める』。


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夫、俊也から一方的に別れを告げられた妻、由希子は離婚後、娘と息子とアパートで三人暮らしを始める。学歴や職歴もない由希子は医療資格受験の勉強をしながら長時間のパートをするが経済的に困窮し、友人からの誘いで夜の仕事を始める………

 

本作品は2010年の大阪2児餓死事件を基に描いた映画になります。

大阪2児餓死事件とは大阪市西区のマンションで2児が母親の育児放棄によって餓死した状態で発見された事件です。

母親は現在懲役30年に処されており、今も刑務所にいます。

本作品は虐待防止ネットワークが運営する「オレンジリボン(児童虐待防止運動)」の推薦映画に認定されています。

予告編の静けさに魅入られたので今回U-NEXTでみてみました。

 

本作品の評価ポイントは「カメラワーク」「子役の演技」です。

まずはカメラワーク。

本作品はカメラも場所も動かさないんですよ。なので視点は固定でずっと家です。定点カメラが例えとして的確なのではないかと思います。登場人物の顔を積極的に映さず、カメラを家の一部として同化させることで家族の営みをリアルに再現していたのがとてもよかったです。

 

次に子役の演技。見ているこちらの心を潰すように無邪気なんですよね。

大筋の話が大阪2児餓死事件を基にしているので子供達は事件と同じように部屋に閉じ込められてしまいます。その極限の状況下においてもなお、娘は弟の世話をしながら帰りもしない母親の帰りを待つんです。「ママ~どこ~」「ママ遅いね~」等泣きもせず甘えた声で部屋中に響かせているシーンにとても息苦しさを感じました。

 

この作品は面白くありません。当然です。面白い面白くないではかる作品ではないからです。

ストーリー性はあまりありません。夫に別れを告げられた妻が子供と共にアパートに引っ越し、夜の仕事をするなかで子供達を鬱陶しく感じ外でできた男に会うため子供を家に閉じ込める話ですからね。

強いて言えばタイトル伏線があったところでしょうか。冒頭のシーンと最後のシーンでつながりがあったことに鳥肌が立ちました。

登場人物においては名前を覚えなくても良いですね。夫、妻、娘、息子。そのぐらいの認識でいいかと思います。

 

しかし本作品はメッセージ性があります。凄惨な状況をリアルに映すことで我々に児童虐待の惨たらしさを教えてくれる良い作品です。

気になった方は是非、調べてみるとよいかもしれませんね!