こんばんは、wataizuです。
今日は自分の視野の狭さを痛感しましたね。自分では気付いていなかったのですが僕は、不要と思ったことを無駄と決めつけてよく、選択肢から除外しているらしいのですが両親に指摘されて我に返りましたね。
よく思考を巡らせる人間だと自覚していたのですが実はそれは浅はかな考えで。
もっと多角的に想像を膨らむことが大事だと感じました。
何か変な日記になってしまいましたがレビューをしていきたいと思います。
作品名を『THE GUILTY/ギルティ』。
ある事件から警察官としての一線を退き、緊急通報指令室のオペレーターとして些細な事件を対応するアスガー。
ある日彼は、今まさに誘拐されているという女性自身からの通報を受ける。助けを求める女性に対して、彼が持つ事件解決の手段は電話だけであった。
(U-NEXTより抜粋)
本日はこのような順番で話していきたいと思います。
作品説明
本作品はデンマークで製作された映画になります。製作年は2018年。
主演はスウェーデン生まれ、デンマーク育ちの俳優、ヤコブ・セーターグレン。↓
本作品は第91回アカデミー賞外国語映画賞にデンマーク代表作として出品され、最終選考9作品に残った作品としてしられています。また、アメリカでのリメイクやTBSラジオでオーディオドラマ化する等、様々な影響を与えた作品としてしられています。
そんな本作品の最大の魅力は視覚情報をシャットアウトしているところですね。
警察の緊急通報指令室という限定空間を舞台に、劇中にあふれる様々な"音"だけで事件現場を想像する実験的な作品です。
そしてそれが衝撃的な展開へと繋がっていく……というのが本作品のみどころです。
それではレビューをしていきましょう!
ちなみに今日は極力ネタバレをしません。
何故なら、オススメしたいほど面白い作品だからです。
レビュー
内容
展開が衝撃的
この話は後半からほんの一言で歯車が狂っていきます。むしろその歯車が狂うまでの展開が遅かったのですがそれがまた良くて。
幸せな方向まっ直線で「みどころに『衝撃的な展開』って書いてあったか?」と忘れている頃に、地獄へと突き落としてくるんですよ。
そして歯車が狂ってもなお、地獄が深みを増していくんですよ。
どんどんと切なくなっていく展開が意外性あって面白かったです。
キャラクター性
主人公の過去や心情を台詞にのせるのが上手い。
まずは心情。
アスガーが仲の良い指令室の人間と電話するシーンがあるんですが、その時はまさに誘拐事件の真っ只中なんです。
「退屈ですか?」とアスガーが尋ねて指令室の人間が「あぁ。クソするより退屈だよ」と笑い声をまじえながら言うのですが、それに対してのアスガーの相槌が「私も時間が長く感じます」なんですよ。
実はこの台詞にアスガーの心情が込められていて。
切羽詰まっていて予断を許さない誘拐事件を目の前にしているアスガーの心情が何気ない会話で自然と出されているのがとても巧みで素晴らしかったです。
そして過去。
序盤から伏線として出してくるのですが電話のなかでますます見る者の興味を引き立たせていくんですよ。
「え?どんな過去を持っているの?」とはなりつつも明かさず、終盤でそれを思わぬ形で明らかにするところがこれもまた巧みで素晴らしかったです。
また、主人公の言動が展開とマッチしている。
アスガーというやつは凄く情緒不安定なんですよ。一言目で冷たい反応しておいて二言目でそれを撤回するように謝る「大丈夫?」と思わせるようなキャラなのですが、状況も状況なんですよ。
これだけ切羽詰まっていれば人にキツくあたるのも無理はないというほど状況が詰んでいるのでアスガーの情緒不安定な言動と自然に調和するんですよ。
その状況とキャラクターとの親和性がとても面白かったです。
演出
状況が想像しやすい。
この話は主人公のアスガーがかかってきた電話から状況を理解し、被害者や警察の人間に指示していくような形の話なのですが電話の音や声で状況が怖いくらい把握できるんですよね。
というのも音がわかりやすいんですよ。車の止まる音等、日常で聞き慣れた音を割と大きな音で受話器から出してくれる為、「あ、今着いたんだな」みたいな人物の行動が把握できる。
そこが作品を触れるにあたって大前提ではありますがとても助かりました。
総評
実験的な作品ではありましたがとても面白かったです。
「実験的な映画」という点や展開への向かい方がどことなく『Search』と似てるなと思いました。↓(こちらも面白いので是非)
巧みなんですよね……何をするにしても。そういうところが批評家に評価されているポイントなのかなと思いました。
見た後の寂寥感半端ないので気になった方は是非、調べてみるとよいかもしれませんね!
余談
デンマーク語で「クソ!」は英語と同じように「F○ck!!」だということに少し驚きましたね。
本作品はAmazon primeビデオやHuluにもありますので是非↓
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多分学校内で結構映画見ている部類かもしれない
— わたいず (@wataizu_main) 2021年8月25日