こんばんは、wataizuです。
まずは謝罪を。
昨日投稿できずにすみませんでした。言い訳にはなりますがこれからレビューする小説のボリュームが多く、内容もしんどいのでかなり手こずりました。
ここまで辛うじて毎日更新してきた記録が途絶えてしまいましたが今後も毎日更新していきたいと思いますのでどうか見ていただけると嬉しいです。
しかしながら小説のレビューはあまりできません。
「小説読むの数時間でいけるだろ?」とか思うかもしれませんが僕にとってはかなり苦難の所業なんですよ。
なので出来たとしても二週間に一回ですかね。なるべく一週間に一冊読んでいきたいのですが今後は映画やアニメ・ドラマの単話投稿が多くなるのを理解してもらえると嬉しいです。
ではレビューしていきましょう!
作品名は『春夏秋冬代行者 春の舞下』。
神に選ばれた者が季節の「代行者」として土地に四季をもたらす世界。花葉雛菊(かよう ひなぎく)は十年前のある事件によって誘拐された春の代行者。だが苦難を乗り越え復帰した彼女は従者の少女、姫鷹さくらと共に我が身を誘拐した者達と対峙するべく、歩きだす……
秋の代行者、祝月撫子(いわいづき なでしこ)が"賊"に誘拐された。"賊"は雛菊を八年間も誘拐した組織。
過去の遺恨を晴らす為、そして自身の境遇を撫子に味わせない為、雛菊は夏の代行者である葉桜瑠璃(はざくら るり)、そして初恋の人にして事件以降疎遠だった冬の代行者、寒椿狼星と共同戦線を組む。
今日はこの順番でレビューしていきたいと思います。
作品紹介
本作品は電撃文庫の作品になります。作者は暁 佳奈。『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の作者ですね。
既に重版出来が続々されており、続刊が刊行されることが決まっています。(もうやめて…)
当然下巻から読むみたいなことはしないので上巻の方は既にブログにあげています!こちらを読んでからレビューを読んでもらえるとありがたいです。
それではレビューにいきましょう!
レビュー
内容
濃密すぎる。
これは長所と短所両方ある意見ですね。
まずは長所から。
様々な要素が詰め込まれているんですよね。
肉弾戦や異能力を使ったアクション、恋愛要素に姉妹愛。
それらが一冊に一気に詰め込まれているので見応えがありました。
ありすぎました。そこが短所です。
どうやっても一巻の尺じゃないんですよね。2巻読まされた感覚です。
話が基本的にゲロ重いなので読むのがキツいんですよ。
なので分けてほしかったですね。一冊に無理やり詰め込んだ感がすごかったです。
展開が素晴らしい。
実を言えば挿し絵見るだけで大体の展開が分かるくらい単調なのですが燃える展開がかなりあるんですよね。
まぁ代行者達が共同戦線を組んでいる段階でかなりアツいのですがそこに裏切り者が出て来たりとか、代行者じゃない人物が能力を使えたりなど、驚嘆させる展開が多いので展開は飽きませんでした。
だが地の文が余計。
面白くなってきたのに、急に要らない心理描写いれてくるんですよね。
例えば助けが入るシーン。それまで追い込んでいた人物が突如現れた救援に唖然とするのですが地の文が「~していればよかったのだ」とタラレバを入れてくるんですよね。
こういうところが長ったらしいんですよ。
わざわざ1ページかけて解説する必要がないんですよね。
意味を見いだせなかったです。
熱が冷めるようなことをしないで欲しいなと思いました。
キャラクター性
ただ「花葉雛菊の話」ではないのが良い。
登場人物皆にスポットライトがあてられているんですよね。
それぞれ違った心情や物の見方があり、それらがしっかり文章として余すことなく書かれているのが良かったです。
特に敵。基本的にゴミなのですが、そこにもほんの少し共感できる要素があるんですよ。
じゃあ何故共感できるかというと、バックボーンをしっかり描いているからなんですよね。
自身の子をお腹にいる状態で死なせてしまったキャラなのですがどうして登場人物を我が子にするという異常な行為をするのかというとその「自身の子をお腹にいる状態で死なせてしまった」という過去を持っているからなんですよね。
言動が過去や内面と深く結び付いているからこそ感情移入しながら読むことができました。
登場人物の順位をしっかりと考えている。
様々な登場人物にスポットライトをあてているのは事実なのですがそこにもちゃんと順位付けされているんですよね。
花葉雛菊の想い人は寒椿狼星。でも花葉雛菊よりも一緒にいて、苦難を乗り越えてきたのは姫鷹さくら。
恋愛方面にはいきつつもちゃんとそこの関係を踏まえてラストへと持ってきていたので「分かっているな」という印象のまま読み終えることができました。
関係性の複雑さをしっかりと描写しているからこそ、シーンの偉大さが理解できる。
登場人物は沢山いるのですが主要人物は花葉雛菊とその従者である姫鷹さくら、そして冬の代行者の寒椿狼星と寒月凍蝶(かんづき いてちょう)。
事件以降、助けようにも助けられなかったことから長年疎遠だったこの4人がようやく出会うんですよ。
それがどれほど偉大なことかというのがそれまでの回想や描写で痛いくらい理解できましたね。
なのでシーンがさしかかる助走段階からそわそわわくわくしながら読み進めることができました。
演出
世界観を理解するためのマップが欲しい。
本作品は日本と似て非なる国の話なのですが地名から都市名のなにからなにまでわからない。
そもそも名前がわからないので都市と都市の距離関係もわからなかったのでSAOの挿し絵みたいにマップを描いてほしかったですね。
世界観にもどっぷり浸りたかったので少し物足りなかったです。
総評(上下通して)
面白かったです。他にも評価ポイントがあるのですがそれらは上巻のレビューであげたところなので割愛させていただきます。
内容が濃密で、かなり重い作品ですが話自体は美しく、男女楽しめる作品かなと思います。
是非、気になった方は調べてみるとよいかもしれませんね!
余談
頼むから次巻はページ数少なめにして…
春夏秋冬代行者はAmazonでも売られているので是非↓
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鳥肌立つ時って音するよね
— わたいず (@wataizu_main) 2021年9月4日