こんばんは、wataizuです。
水曜日休んでしまってすみませんでした。
映画『ヴェノム』を見ようと思ったのですけど…ブランクが空きすぎていたのが災いとなって見るのに躊躇ったまま日にちが過ぎていました。
アニメは見れるんですけど何か気苦労してしまうんですよね………映画『Arc』を見て以降、全く見てないですからね。
今日!『ヴェノム』見ます!水曜日のブログでレビューするのをここに誓います!
じゃあ今日は何をレビューするのかというと日曜日なので小説です。
海と山と坂の街、尾道(おのみち)。(たぶん)日本の果てで(きっと)世界の果ての、この街で。俺は彼女──日和と恋をした。
ほんわかしてて、かわいくて、どこか流されがちで。それなのに………
「──わたしのお願いは、絶対なの」
聞いてしまえば誰も逆らう気になどなれない「お願い」。
彼女の持つその力が、俺の人生を、世界のすべてを、決定的に変えていく。そしてすれ違いの果てに、日和が願った結末は──。
「──でも、もう、忘れてください」
世界なんてきっと簡単に壊れてしまうのに。俺たちの恋だけが、どうにも終わってくれない──これは終われないセカイの、もしかして、最後の恋物語。
今日レビューする小説は『日和ちゃんのお願いは絶対』(一巻)です。
この小説を手に取った理由としましては最近偏ったラノベしかレビューしてないなーと思いまして。
『緋弾のアリア』を一週間置いて2巻のレビューしちゃってるし。多分みんなのなかではまた「アリア可愛い可愛い言うんだろぉ?」と思ってると思います。
というかこのスタンスでいけば『三角の距離は限りないゼロ』の2巻がもう読み終わってるのでそのレビューを今日する予定でした。
何ならこの小説に限っては5巻まで読み終わっているのでストックはあります。
でもそれじゃあ見ている方々の発見にはならないなぁと思いまして。
そんなとき図書館でこの小説にであったという訳です。
最初に手に取ったのは確か3巻かな?あらすじを読んだら〈天命評議会〉という固有名詞が目に映りまして。おそらく何かしらの組織名だろなと思いワクワクしていたらいつの間にか1巻を探して借りてました。
好きなんですよねー組織名。ラノベ特有のルビ振られているやつじゃなくて政治的な雰囲気を漂わせるような漢字だらけのゴツゴツしている組織名が特に好きです。なのでドンピシャでした笑
そんな本作品。ジャンルは恋愛。レーベルは電撃文庫です。
作者は岬 鷲宮(みさき さぎのみや)さん。
今思えば嵌められたなーという感想です笑
『三角の距離は限りないゼロ』の作者でした。
そもそも恋愛というところからもう嵌められたなと思っていましたが仕方ないですね。次別作品紹介するときはゴリゴリのファンタジーでいきます。
岬 鷺宮さんは先ほども述べた『三角の距離は限りないゼロ』の作者さんですね。恋愛ものを多く書いていらっしゃる方です。
作品情報はこれくらいにしておいて。
ここからは設定に関して話していきます。
この作品の舞台は尾道(おのみち)。最初架空都市かと思ったんですけどちゃんと実在してますね。
広島県南東部の都市ですね。
この赤線の括られたところが尾道市です。千光寺が観光名所とかで有名ですかね。作中にもでて来ます。
何か…いいですよねーこういう海が近くにある街で紡がれる恋愛もの。
The・青春………みたいな感じなのでドンピシャです。(本日2回目)
で、そんな本作品で抑えてほしい用語は〈天命評議会〉。
国際問題を交渉一つで解決へと導いている謎の組織。謎ゆえにその一切が謎に包まれており、各国で危険視されつつある組織。ずばずば物事を解決していく彼らのスタンスに主人公はぼんやりと憧れを抱いているという設定です。
よし、一通りの基本情報を説明し終えたところでレビューへと参りましょう!
レビュー
読むなら一気に読んだ方が良い小説。
というのも、やや重いんですよね。『春夏秋冬代行者』ほどの重さじゃないんですけど、この作品に共通して恋愛に政治が絡んでくるんですよね。
内容が物騒なので「始まりから終わりまで恋愛してほしい!」みたいな人にはしんどいかなーと思います。
僕自身そういう人間だったので一巻切り上げたら妙に距離が出来てしまって。なかなか読もうと体が動きませんでしたね。
なので読むなら短期決戦でいきましょう!1日で読破がベストです!
内容◎
若干重めではありますが政治と恋愛が良い塩梅で共存しているので良かったです。
今までの恋愛ものにありそうでなかった感じの小説なんですよね。
国際情勢が悪化していくに連れて二人の仲が縮まったり離れたりする。
でも政治面の話は出しすぎない。あくまで主人公がニュースで見聞きする程度。
「恋愛もの」というジャンルを脅かさない程度に絡ませていたので不快感なく読むことが出来ました。
展開も王道。友人キャラが「お前、彼女のところにいけよ!」とかあります。
王道な展開。特に最後色々あったけど会いに行く…みたいな展開ってそのあとの台詞の掛け合いに惹かれるところがあって。明るくなる場面なのに読み手をどことなく儚さとか切なさが感じられるマーブルみたいな感情にさせるんですよねー。
それが好きな僕からしたらこの小説はかなり良かったです。
掛け合いがノスタルジックでいつの間にかガチで泣いていました。
表現描写に関しては『三角の距離は限りないゼロ』とちゃんと区別されていますね。
鈍感系主人公じゃないのがびっくりしましたね。
敏感系主人公っていうのかな?「うん、気付いていた」系主人公かな?
結構様々な場面で建前と本音が別れているところがあったのでそこは少し意外でした。
ヒロインが怖い
ここかなぁ…あるとしたら。そこまで否定的な感情で語らないのですが読み終わってから気づいちゃったんですよね。
日和ちゃん全然可愛くない
って。
本作品のヒロイン、葉群日和(はむれ ひより)。
主人公、頃橋(ころはし)の席の隣の女の子。頃橋に好意を抱いており、彼女が頃橋に告白するところから本作品が始まります。
あらすじにも書いてあるとおりほんわかしていて流されがちな彼女ですが実はある"能力"をもっている。
自分の言ったことは絶対。
ここがこの作品のタイトルの所以ですね。
とにかく彼女に「お願い」されたら対象は言うことを聞かざるを得ないというチート級の能力。異能力系でも強キャラが持つような能力を持っており、その能力を使って〈天命評議会〉を立ち上げ世界の様々な地域に赴いて問題を解決しています。
この能力は作中では「お願い」という名前で通っています。
なんだろうなぁ………。組織のリーダーと普通の女子高生を組み合わせるとこうなるのは仕方ないのですがやっぱり怖いです。
彼女もリーダーになってそっとやちょっとでもないので手練れているんですよね。人が殺されているのに動揺しないとか。そういう場面のインパクトが強すぎてあまりのめり込めなかったですね。
結構ヒロインの可愛さって恋愛ものに置いては欠かせない要素だと思うんですよね。それを原動力にして見ている人もいるし。
緋弾のアリアは僕、アクション描写のインプットのために読んでいるのですがラブコメ要素全然受け入れることできるんですよね。
だってアリアが可愛いんだもん。(結局これ言う)
アリアが可愛くなければ「なんなんこれ」みたいになってましたねー
アリアも二丁拳銃でドンパチしているキャラなのですがそれ以上に日和ちゃんが怖いです。滲みでるサイコパス感がどうにも………。
展開とか話の流れの良さが辛うじて原動力にもなって次巻も読めそうなのですがこれはなかなか致命的だなと思いました。
これ読み切りでいいのでは?
これ以上の物騒な展開が思い付かないんですよね………というかとても良い形で終わったのでこのままで終わらせる方が一番美しい形なんじゃないかなと思いました。
展開がワンパターンにならないかちょっと心配です。
総評
面白かったです。一気読みしても大丈夫なくらい文量もそこまで多くないのでオススメですね。
作者の作品によって特色が違うところも含めて面白いので気になった方は是非、見てみると良いかもしれませんね!