こんばんは!wataizuです。
私事ではありますが受験が終わりました。大学に行っても学業を疎かにせず、自分の将来を見据えて行動していきたいと思います。
それにあたってブログの方も頻度を上げていきたいと思います。
ブログの方もね、ただレビューするだけじゃなく日記だったり、僕の好きなものをアツく語っていきたいと思います。
拙い文章でまだまだなところはありますがどうか今後もみてもらえると嬉しいですm(__)m
5人の部員たちが持ち寄った小説を朗読し、読書会を行う文芸部。平凡な女子高生である小野寺和紗はそんな部の活動を居心地よく感じていた。しかし、部員の一人である菅原新菜のとある一言から、部員たちは男女の"性"について意識し始めていき………。
(U-NEXTより抜粋)
今日レビューするのは『荒ぶる季節の乙女どもよ。』です!
製作年は2019年。原作は漫画で作者は『心が叫びたがってるんだ。』や『あの日見た花の名前を僕はまだ知らない。』で有名な岡田摩里。アニメでは脚本を務めています。
本作品もテーマは「女の子と性」。
皆さん思春期になると大体の男の子はえっちぃこと考えるというのが皆さんの価値観だと思うのですがこの作品はそれを問題提起してる。
女の子だってあんなことやそんなこと気になっちゃうんだよ!
あんなことやそんなこととは言おう。言ってしまおう。セックスである!!!!
多感の時期になるとやましいこと考えるようになるのは男子だけではない。「ちょっとダンシ~」と苦笑しながら言う女子も心の底ではダンシ~以上にえっちぃことを考えているのかもしれない。
男子もだぞ!「女子はこういうこと考えないよな…」というのはもうナンセンスな考え!ましてやそれを交際に持ち込ませるのはOUT!「したがってる女子もいる」っていうことも考えないといけなくなっている。
この作品はそれをメッセージとして投げ掛けています。
その為ならこんなシーンだって出します。
お気持ち、お察しします。というかお前フル◯ンしろよ!パンツ死ぬぞ!
というか何故耳に何もつけてないのに音で反応できないんだよ!素人が!鍵閉めとけ!
と、突っ込みどころの多い画像にはなりますが自慰行為シーンです。しかもクラスの女子に見られるというヤバい⁵(ヤバいの5乗)みたいなシチュエーション。
あんまないですよねーこういうシーン。女性Verは見たことあるんですよ。
Ex,①『ドメスティックな彼女』
好きな先生とセックスした女子高生が実は姉妹で子連れ再婚という形で家族になってしまうというヘッッッッッッヴィーな作品。
ここに出てくる自慰行為シーンは主人公が先生の自慰行為を扉の隙間から見てしまうというシーン。
行為中に謎にこぶしの効いた曲が流れて美化しているので当時リアルタイムで見ていて何のシーンなのかわからずにポカンとしてました。
Ex,②『劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」 Ⅱ.lost butterfly』。
あぁくそ!話が複雑だぁ!
端的に話すと、魔術師による闘争に少年少女が巻き込まれていく…という話。三人いるヒロインのなかで最も悲運な過去を持つ女の子、間桐桜をヒロインとした物語です。
そんな本作品の自慰行為シーンは桜が主人公、衛宮士郎を見送ったことで始まります。
禁断症状みたいに倒れて自慰し始めるんですよねー。「え、そこまでなる?」とは思いつつもドメスティックな彼女よりも精密に指使いが描かれていてとても興奮しました。
と、こんな感じの作品が出てくるのですが男側はないんですよね。男の方が自慰をやっているイメージがありますが意外や意外。
なので凄く新鮮でした。
に合わせて目まぐるしく、断片的にシーンを出していくんですよね。
状況の不理解さや頭のなかに入っていく情報量の多さが疾走感の強い曲と共に出すことによって引き出されているんですよね。
そこがとても面白かったです。
ただこのアニメ、騙されていました。
後半から趣旨が変わってきてきているんですよね。
「性を知る女子たち」から「恋を知る女子たち」への移行
純文学を朗読する文芸部の彼女たちは純文学に出てくる官能用語に苦戦していた。そんなある日「死ぬまでにやりたいこと」という話のなかで菅原新菜が「セックス」という。
ここから女子たちは性について意識するようになるのが前半。
先程言ったシーンもその一つなのですが徐々にそのスタンスが変わっていくんですよ。
この話は主人公もそうなのですが他の部員それぞれのストーリーもしっかりと書かれている客観的な話になるので個々で状況が違ってくる。
ではここで文芸部のメンバーを紹介。
おいこいつ恋愛アニメでは2番手なんじゃないか!というビジュアルですが主人公。平凡な女の子で典元 泉(さっきの画像の男の子)を幼馴染みに持つ。
菅原新菜(CV.安済知佳)
クールで文芸部のなかでは達観している価値観の持ち主。幼少期に劇団に入っていた過去を持つ。彼女の言った一言で物語が幕を開ける。
須藤百々子(CV.麻倉もも)
和紗と仲が良く、仲間思い。本人は恋愛をしたことがない。
本郷ひと葉(CV.黒沢ともよ)
小説家志望。小説における官能的描写を追求する為、チャットでえちえちな台詞を交わしてインプットを試みている。
曾根崎り香(CV.上坂すみれ)
文芸部の部長で異性の交際に嫌悪感を抱いている生真面目キャラ。個人的に部員のなかで一番本が好きだと思う。
以上、こんな彼女たちなのですが後半になるとこんな立ち回りをする。
小野寺和紗→幼馴染み、泉への恋心に気付き始めて意識し始める。
菅原新菜→泉から相談を受けていくうちに自身のなかにある感情が何なのかを知っていく。
須藤百々子→小学生時代の同級生の男と再会、しかし男の一挙一動に不満を抱き始める。
本郷ひと葉→小説執筆の為に官能知識を得なければならず、顧問の先生である山岸を誘惑しようとするものの恋心が芽生えていく。
曾根崎り香→同じクラスの天城と付き合うことになる。
と、いう展開。
文学部の少女たちがそれぞれの恋に向かって走っていく話になっているんですよね。
性知識に女子が触れていくのがこの作品のイチオシポイントではないのか?!ちゃっかり恋しちゃってんぞおい!
と思いましたね。
そしてねー悔しいことに騙されたと後々気付くぐらい魅入られるんですよね。
個人的にはこの作品、恋模様というよりかは各々が抱く感情を中心的に描いているなと思っているんですよね。
例えば菅原新菜。自身のなかに芽生えた感情に理解が出来ず、演出家である三枝とキスをする。
でもどうにも感情が沸き上がらない。泉に触られたときの方が数倍興奮している自分がいる。
みたいな、名前の付けられない感情に必死にアプローチを試みるその描写がこの作品かなり長けているんですよね。
ちょっとの心の機微も逃さないが如く繊細に描いていて、でもそれを理解しようとひたむきにもがく彼女たちの姿を逞しく描いているところに魅了されました。
まぁでも恋愛アニメになっちゃってたね…笑
なんやかんや言って前半とスタンスがそこまで変わらないの本郷ひと葉だけなんじゃないかなと思うんですわ。
結局恋についてはしているのですがしぶとく山岸を興奮させようと動いているのが一貫性あってよかったです。
個人的にはもうちょい性知識ひけらかしてもいいんじゃないのかと思いました。
日常系アニメみたいな会話というかどんどん性知識を得ていく…みたいな描写がもっとあっても良いと思いました。
この作品を通して伝えたかったメッセージ
菅原新菜の「セックス」という言葉から始まった少女たちの物語。雪崩のように入っていく性知識に否定的な姿勢を示していた彼女たちなのだがそれぞれが恋をしていくに連れてその姿勢は変わっていく。
その集大成が最終回。
男女交際禁止令が学校で発令され、曾根崎り香が退学を余儀なくされる。文学部は彼女の退学に対して反抗し、学校に籠城する。
泉や曾根崎などが駆けつけ、彼らの関係性は終点へと向かっていく…という内容。
そして最後、彼女たちが自身たちの在り方を定義つけするんですよ。
ここのメッセージのパンチが半端なくて。
り香「これから色々なことを知っていったら、私たちどんどん汚れていくのかしら」
和紗「そうは思いませんよ。だって、これまで校舎を牛耳っていた青が白い光に照らされたら色だらけになりました。これだけの色が青の下に眠ってた。染まっていくんじゃない。汚れていくんじゃない。新しい気持ちに照らされると自分でも気付いてなかった、元々自分が持っていた色がどんどん浮かび上がっていくんだ」
「知ってしまった」なんていう事実はない。事実を知ることはそれに対する自分の新たな感情に気付くこと。性知識や家族の秘密等「知るよりかは知らない方がマシ」と思ってしまう事実は沢山ある。
でもそれを知って自己理解を深めることが知識を"識る"ことの本来の意味なのだろう。
そう感じさせるようなメッセージで涙を流しました。
ややコンセプトから逸れた作品にはなっていますが各々が恋に向かって走っていく様子が如実に描かれている良い作品だと思いました。
気になった方は是非、見てみると良いかもしれませんね。